BMW iDrive世代の違い早見|CIC・NBT・EVOの見分け方とCarPlay対応 | BIMMER+

BMW iDrive世代の違い早見|CIC・NBT・EVOの見分け方とCarPlay対応 | BIMMER+

BMWのインフォテインメントを司る「iDrive」は、2001年のE65 7シリーズ以来、CCC・CIC・NBT・NBT EVO・MGUと続く7つのハードウェア世代へ進化してきました。そして、愛車に積まれているのがどの世代かという一点は、画面の見た目以上に多くを決めます。Apple CarPlayが使えるのか、コーディングはどこまで自由か、どのアフターパーツが本当に装着できるのか——その答えはすべて、この世代で変わります。本記事では、各世代を正式名称・対応シャシー・見分け方・アップグレードの道筋まで解説します。

本記事について:対応シャシー・年式・仕様は主に欧米市場の情報に基づく参考値です。日本仕様では設定・生産時期・ナビ表記が異なる場合があります。確実な判別は現車のVIN・ナビのバージョン表記・診断ツールで行うのが確実です。走行中の映像表示など一部のコーディングは、日本では公道使用が保安基準・法令に抵触する場合があります。

BMW iDrive 全世代をひと目で把握する

第1世代 — CCC(Car Communication Computer)|2003–2009

iDriveの原点。8.8インチ・640×240の画面に、コンパスになぞらえた4分割メニュー(北=通信/東=ナビ/南=エンタメ/西=空調)を備えます。OSはWind River VxWorks、ナビのみWindows CE for Automotive。CD/DVDスロットを2基備え、片方はメディア、片方は地図DVD用でした。

対応シャシー:E65/E66(7)、E60/E61(5)、E63/E64(6)、E81/E82/E87/E88(1)、E90/E91/E92/E93(3)、E70(X5)、E71(X6)。CarPlay・Android Autoは非対応。

第2世代 — CIC(Car Information Computer)|2008–2014

OSをQNXへ切り替え、メニューを縦型リストに刷新。最大の見分けどころは、選択中の項目を縁取る赤い長方形のボックス枠です。地図は内蔵80GB HDDに収まり、CD/DVDは1スロットに整理。解像度は8.8インチで1,280×480へ。

対応シャシー:E90 LCI(3)、E60 LCI(5)、E84(X1)、E70/E71後期、E89(Z4)、F01/F02(7)、F10/F11前期(5)、F07(5GT)、F20/F21前期(1)、F30/F31初期(3)、F25前期(X3)、F06/F12/F13前期(6)。純正CarPlayなし。Bluetoothは外付けCOMBOXが必要。

第3世代 — NBT(Next Big Thing)|2012–2016

Linuxベースへ舵を切った転換点。ConnectedDriveや3次元ナビが初登場。メニューは縦型リストを保ちつつ、選択の見せ方が変わり、選択された行そのものが赤いグラデーションのバナーで塗り潰されるのが、CICと分かつ最も明快なサインです。CD/DVDは廃止、Bluetooth・USB・SIMを直接統合し、iDriveコントローラーにタッチパッド面が初採用されました。

対応シャシー:F20/F21(1, 13–15)、F22/F23(2)、F30/F31/F34/F80(3/M3)、F32/F33/F36(4)、F10/F11(5, 12–)、F06/F12/F13(6, 13–)、F01/F02(7, 12–)、F25(X3, 13–)、F26(X4)、F15/F85(X5/X5M)、F16/F86(X6/X6M)、I01(i3)、I12(i8)。CarPlayは後付け前提。ナビ表記は NBT_xxxx

第4世代 — NBT EVO(NBT Evolution)|2014–2019+

タッチスクリーンとApple CarPlayに対応した最初のiDrive世代。スマホ連携で中古BMWを見るときの明確な分水嶺です。UIには3つの顔があります。

ID4(2015–2016):見た目は標準NBTとほぼ同じ縦型リスト。判別はナビ表記のみで、NBTevo_xxxx ならID4。
ID5 / iDrive 5(2016初頭〜):濃紺背景にタイルがズームする、横スクロールのタイルメニューへ一新。
ID6 / iDrive 6(2016後半〜):タイルを踏襲しつつグレー/ブラック背景にオレンジのアクセント

対応シャシー:F20/F21 LCI(1, 15–)、F22/F23(2, 15–)、F30/F31/F34 LCI(3, 15–)、F32/F33/F36(4, 15–)、G11/G12前期(7)、G30/G31前期(5)、G01(X3, 17–)、G02(X4)、F48(X1)、F39(X2)。ワイヤレスCarPlayはPro Nav付きID5/ID6から。Android Autoは非対応。

第5世代 — MGU / iDrive 7(OS 7)|2018–2023

初のフルデジタルメーターを実現。Live Cockpit Proなら12.3インチメーター+10.25インチセンターのデュアル構成。「Hey BMW」音声、ワイヤレスCarPlay、Android Auto(2020年7月にOTAで追加)、OTA更新に対応します。

対応シャシー:G20/G21(3)、G22/G23/G26(4)、G30/G31 LCI(5)、G11/G12 LCI(7)、G14/G15/G16(8)、G05(X5)、G06(X6)、G07(X7)、G29(Z4)、F40(1)、F44(2GC)。

第6世代 — iDrive 8 / 8.5(OS 8)|2021–現行

主役はBMWカーブドディスプレイ(12.3インチメーター+14.9インチセンターを一枚の湾曲ガラスに統合)。5G、ウィジェット、動画配信に対応し、空調操作までタッチスクリーンへ集約。8.5(2023年中頃〜)では全画面ナビにウィジェットを重ねるQuickSelect(ゼロレイヤー)が導入されました。

対応シャシー:I20(iX)、G26 i4、G70(7)、G05 LCI(X5)、G06 LCI(X6)、G07 LCI(X7)、G09(XM)ほか。

第7世代 — iDrive 9(OS 9)|2023年11月–現行

OSをAndroid Automotive(AOSP)へ全面移行。10.25インチメーター+10.7インチセンターのコンパクトなカーブドディスプレイを採用。そして象徴的なのが、20年以上BMWの顔だったiDriveロータリーコントローラーがついに廃止されたこと(物理ノブを守ったのはG45 X3のみ)。

対応シャシー:U11(X1/iX1)、U06(2AT)、U10(X2/iX2)、F70(1)、G45(X3, 25–)。

CIC・NBT・NBT EVOの見分け方 — 3つのクイックチェック

この3世代は、とりわけ中古市場で取り違えられやすいものです。生産時期が重なり、地域で展開時期が異なり、前オーナーがレトロフィットしている可能性もある——製造年だけを頼りにするのは禁物です。以下を組み合わせて見極めてください。

チェック1 — メニュー画面のデザイン(最速の目視判定)

CIC:選択中の項目が赤い長方形のボックス枠で囲まれる。
NBT:選択された行が端から端まで赤いグラデーションのバナーで塗り潰される。
NBT EVO ID5/ID6:そもそも作りが違い、横スクロールのタイルメニュー(ID5=濃紺、ID6=グレー/ブラック+オレンジ)。

チェック2 — 物理ハードウェアの違い

項目 CIC NBT NBT EVO
CD/DVDスロット あり(1) なし なし
タッチスクリーン 非対応 非対応 対応
コントローラーのタッチパッド なし あり あり
LVDSコネクター 4ピン 6ピン 6ピン
純正Apple CarPlay 非対応 非対応 対応(ID5/ID6+Pro Nav)

チェック3 — ナビのバージョン表記(最も正確)

ナビゲーション → オプション → 設定 → 位置&バージョン情報へ進み、バージョンの接頭辞を確認します。

バージョン表記 世代
Premium_xxxx CIC
NBT_xxxx NBT
NBTevo_xxxx NBT EVO
Live 接頭辞 iDrive 7以降

とりわけ、画面上ではほぼ区別のつかないNBTとNBT EVO ID4を見分けるうえで、この方法が決定的に効きます。

VINからiDrive世代を割り出す

車内に乗り込まなくても判別できます。VIN(車両識別番号)の末尾7桁を、mdecoder.com や bimmer.work などのオンラインデコーダーに入力すれば、工場装着時のオプションコードが並びます。注目すべき主なコードは以下です。

オプションコード 内容
609A Navigation Professional(CIC/NBTのフルナビ)
606A Navigation Business(エントリーのナビ)
663A Radio Professional(ナビなし)
S6U3A Live Cockpit Professional(iDrive 7以降)

ハードウェアレベルで白黒つけたいなら、ISTA+E-Sys の出番。OBD-II経由で接続すれば、SVT上にヘッドユニットが HU_CICHU_NBTHU_NBT_EVOHU_MGU とそのまま表示されます。

iDrive世代別のコーディング対応

BMWコーディングで隠れた機能を引き出せますが、使えるツールも手を加えられる範囲も、世代で大きく違います。

ツールの対応状況

ツール E系(CCC/CIC) F系(NBT/EVO) G系(MGU) iDrive 8.5+
NCS Expert
E-Sys 制限あり
BimmerCode 制限あり 制限あり

E系はK+DCANケーブルで接続。F系以降はENETケーブル(Ethernet-to-OBD-IIアダプター)か、対応するBluetooth OBDアダプターが必要です。

世代別・定番のコーディングメニュー

CIC:Video in Motion、デジタル速度計、起動アニメーション、ワンタッチ窓閉め、ミラー自動格納。
NBT:上記+カスタム起動ロゴ(M/M Performance)、スポーツディスプレイ、メーターのレイアウト変更。
NBT EVO:Apple CarPlayのFSC有効化(ID5/ID6)、全画面CarPlay、ID5↔ID6切替、アンビエントライトの色カスタム。

iDrive 8.5以降の壁:BMWは最新HUに SecureCode 2.0 の暗号化を施し、BimmerCodeやE-SysによるFDLコーディングを大幅に制限しています。専門ショップ経由の署名済みCAFDを使う抜け道はあるものの、OTAでいつ巻き戻されるか不透明。最新プラットフォームのコーディングは、今後いっそう難しくなると見ておくべきです。

iDrive世代別のアップグレード術

アップグレードやパーツに手を出す前に、まず愛車のiDrive世代を正しく見極めること——これが第一歩です。とりわけCIC・NBT勢の問いはシンプル。工場が端から備えていない機能を、どう手に入れるか?

旧型BMWにApple CarPlay&Android Autoを加える

CarPlayをネイティブに持たないCIC・NBT勢に最も効くのは、工場HUを高解像度のAndroidベースディスプレイへ載せ替えること。BIMMER+のDRIVELINK™シリーズは、CIC・NBT搭載車専用に設計され、純正の見た目とiDrive統合を残したまま、真のプラグアンドプレイでCarPlayとAndroid Autoの両方を呼び込みます。

デジタルメーターへのアップグレード

アナログメーターのE系・F系も、フルデジタル化できます。BIMMER+のDRIVEUI™ デジタルクラスターはE60 5シリーズ/M5、F06/F12/F13 6シリーズなどに対応。純正ハーネスへ差し込むだけ(配線加工不要)で、複数モードとリアルタイムデータを備えます。

エクステリア&インテリアのアップグレード

iDrive世代を知ることは、ステアリングやヘッドライト、テールライト選びにも効きます。同じF30 3シリーズでも、前期(CIC/NBT)と後期LCI(NBT EVO)ではHU周りの配線構成が違います。iDrive世代を前期/LCIの区別とあわせて確かめれば、適合トラブルを未然に防げます(詳しくは前期 vs LCIの違いと適合の記事)。BIMMER+では、E系・F系・G系に向けたOEM+品質のステアリングヘッドライトテールライトエキゾーストを取り揃えています。

結論:すべてはiDriveの世代から始まる

BMW iDriveの歩みは、単なる画面の化粧直しの繰り返しではありません。VxWorksからQNXへ、Linuxへ、そして今やAndroid AOSPへ——OSレベルでの根本的なプラットフォーム転換を映してきた歴史です。世代が変われば、できることもできないことも変わります。

中古BMWを値踏みするとき、モデルイヤーの先にあるiDrive世代まで突き止めれば、CarPlayの可否も、コーディングの自由度も、アフターマーケットの適合性も、たちどころに読めます。CarPlayの分水嶺はID5またはID6を備えたNBT EVO——それより前なら、DRIVELINK™のような一手でインフォテインメントを現代へ引き上げられます。

愛車のiDrive世代がどうしても判然としない——そんなときは、上の3つのチェックを試すか、BIMMER+へお気軽にご相談ください。

よくある質問

自分のBMWがどのiDriveか、どう調べればいい?

手っ取り早いのはメニュー画面です。CICは選択項目を赤いボックス枠で囲み、NBTは選択行を赤いグラデーションで塗り潰し、NBT EVO ID5/ID6は横型のタイルレイアウトをとります。確実を期すなら、ナビゲーション → オプション → 設定 → 位置&バージョン情報でナビのバージョン表記を確認してください。

どのBMW iDriveがApple CarPlayに対応している?

ネイティブのワイヤレスCarPlayが使えるのはNBT EVO ID5/ID6(Pro Nav搭載)から。iDrive 7(MGU)以降ならCarPlayもAndroid Autoも両方こなします。CCC・CIC・NBTは工場CarPlayを持たず、後付けが前提です。

CICやNBTのBMWをApple CarPlay対応にできる?

できます。最も確実なのは、工場ディスプレイをBIMMER+のDRIVELINK™のようなAndroidベースのユニットへ載せ替えること。プラグアンドプレイの取付で、CarPlayとAndroid Autoの両方が手に入ります。

NBTとNBT EVO ID4はどう違う?

画面上ではほとんど見分けがつきません。確実な唯一の手はナビのバージョン表記で、NBTは NBT_xxxx、NBT EVO ID4は NBTevo_xxxx。中身はEVOのほうが地力が上で、より新しいファームウェアにも対応します。

BimmerCodeやE-SysでBMWをコーディングできる?

F系・G系(NBT、NBT EVO、MGU)ならどちらのツールでも対応します。E系はNCS Expertを使います。ただし最新のiDrive 8.5+ではSecureCode 2.0暗号化が立ちはだかり、手を加えられる範囲はぐっと狭まります。

自分のBMWはAndroid Autoに対応している?

工場Android Autoが使えるのはiDrive 7(MGU)以降で、2020年7月のOTAが口火を切りました。NBT EVOはCarPlay対応ですが、Android Autoはネイティブ非対応。旧型勢はDRIVELINK™のような後付けディスプレイでフルのAndroid Autoを呼び込めます。

旧型BMWのコックピットを現代化 — BIMMER+

iDrive世代を見極めたら、次は最適なアップグレードへ。BIMMER+は、CIC・NBT搭載車にCarPlay/Android Autoを加えるDRIVELINK™、アナログメーターをフルデジタル化するDRIVEUI™、そしてステアリングや灯火類まで、世代・シャシー別に選べるOEM+品質のパーツを取り揃えています。取り付けに不安があれば、関東全域対応の出張取付サービスもご利用いただけます。

DRIVELINK™(CarPlay/Android Auto) DRIVEUI™ デジタルクラスター ステアリング/ヘッド・テールライト

※本記事の対応シャシー・年式・仕様は主に欧米市場の情報に基づく参考値です。日本仕様では設定・生産時期・ナビ表記が異なる場合があります。判別は現車のVIN・ナビのバージョン表記・診断ツールでご確認ください。走行中の映像表示など一部のコーディングは、日本では公道使用が法令・保安基準に抵触する場合があります。
※BIMMER+は独立系アフターマーケットブランドであり、BMW AGとの提携関係はありません。BMWはBMW AGの登録商標です。

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